高千穂神社と槵觸神社を参拝|神話・ご利益・駐車場まとめ|仙台⇒九州車旅!5日目

高千穂神社と槵觸神社を参拝|神話・ご利益・駐車場まとめ|仙台⇒九州車旅!5日目

ずぴーずぴー

九州の神話の里・高千穂。霧島神宮を出発して美しい高千穂峡を満喫したあと、次に訪れたのは歴史と伝説に彩られた高千穂神社と槵觸神社です。
高千穂神社は縁結びや夫婦円満、厄除けといったご利益で知られ、古くから多くの人々に親しまれてきました。一方、槵觸神社では五穀豊穣や商売繁盛、交通安全のご利益が祈願されています。
どちらの神社も神話の世界を感じられる場所であり、自然豊かな境内は参拝者に癒しとパワーをもたらします。
今回はそれぞれの神社の魅力やご利益、さらに駐車場情報やアクセス方法も詳しく紹介します。高千穂峡での絶景散策から続く神社めぐり旅をどうぞお楽しみください。

前回までの経過はこちら!

高千穂神社

高千穂神社とは?歴史と由緒を簡単に紹介

高千穂神社は、宮崎県西臼杵郡高千穂町に位置し、約1900年前の垂仁天皇の時代に創建されたと伝えられる由緒ある神社です。神話の舞台としても知られ、天孫降臨に関わる神々が祀られています。

御祭神について

高千穂神社の御祭神は大きく分けて二つのグループに分類されます。

  1. 高千穂皇神(たかちほすめがみ)
     これは皇祖神と配偶神の総称で、主に以下の神々が含まれます。
     - 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと):天孫降臨の主神で、日本神話における重要な神様。
     - 木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと):瓊瓊杵尊の妻で、美と生命の女神。
     - 彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと):豊穣の神、また山幸彦としても知られています。
     - 豊玉姫命(とよたまひめのみこと):彦火火出見尊の妻で海の神。
     - 彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと):山幸彦と豊玉姫の子で、後の神武天皇の父。
  2. 十社大明神(じっしゃだいみょうじん)
     三毛入野命(みけいりののみこと)を中心に、その妻神や子神たちが祀られています。
     - 三毛入野命(みけいりののみこと):高千穂で悪事を働く鬼八を退治したとされる武勇の神。
     - 妻神の鵜目姫命(うめひめのみこと)
     - 子神の御子太郎命、二郎命、三郎命、畝見命、照野命、大戸命、霊社命、浅良部命

これらの神々は高千穂の地での神話や伝説に深く関係しており、地域の人々から崇敬されています。

アクセス・駐車場情報

🚗 車でのアクセス

熊本市街(熊本城)方面から

熊本市街地からは九州自動車道と九州中央自動車道を利用するルートが便利です。松橋ICを経由せず、県道303号や電車通り(県道28号)を通り、益城町 古閑(ましきまち こが)付近から九州自動車道に入ります。

  • 【ルート】
    熊本城周辺 → 県道303号 → 電車通り(県道28号) → 第二空港線(県道36号) → 九州自動車道 → 九州中央自動車道(日之影深角IC下車) → 国道218号 → 神社通線 → 県道203号 → 高千穂神社
  • 【所要時間】約1時間40分(約77km)

宮崎市・宮崎空港方面から

宮崎市や宮崎空港からは東九州自動車道と九州中央自動車道を利用するルートが一般的です。

  • 【ルート】
    宮崎市・宮崎空港 → 県道26号または国道10号 → 宮崎区間 東九州自動車道 → 延岡IC → 九州中央自動車道(北方延岡道路) → 神話街道(国道218号) → 高千穂町三田井 → 県道203号 → 高千穂神社
  • 【所要時間】約2時間〜2時間10分(約130km)

🅿 駐車場情報

高千穂神社には無料の参拝者駐車場が境内隣接で利用可能です。混雑時は以下の駐車場も便利です。駐車場近くにはトイレも設置されています。

🚌 公共交通機関でのアクセス

JR延岡駅から宮崎交通バス「高千穂バスセンター」行き
所要:約1時間30分
バスセンター下車後、徒歩約15分またはタクシー約3分で高千穂神社へ到着。

高千穂神社の見どころを参道から順にご案内

鳥居と参道

駐車場横にも大きな鳥居がありましたが、

高千穂神社鳥居

正式なこちらが参道前の鳥居でした。

鋼製で風格があり、静かに心が引き締まる瞬間です。鳥居の先には緩やかな砂利道の参道が続き、杉やヒノキの木立に包まれながら進んでいきます。

途中には手水舎(ちょうずや)があり、心身を清めてから本殿へと向かいます。

高千穂神社鳥居
高千穂神社 割れ木
高千穂神社手水舎
高千穂神社

本殿と拝殿

本殿は約800年前に建立されたもので、国の重要文化財にも指定されています。外観は木の素地を活かした落ち着いた佇まいで、華美ではなく重厚さと神聖さを感じさせる造りです。

高千穂神社拝殿

本殿右下にある彫刻には、三毛入野命が「鬼八」を退治したという神話の一場面が刻まれており、見応えがあります。

高千穂神社 本殿

樹齢800年の「秩父杉」

拝殿の横に立つ「秩父杉」は、推定樹齢800年。神社創建当初からこの地に根を張っているとされる御神木で、その高さと存在感はまさに圧巻。自然の力強さと神聖さを体感できるスポットです。

高千穂神社 秩父杉

夫婦杉

境内でひときわ目を引くのが、根元がひとつにつながった2本の杉、「夫婦杉」。この杉の周りを夫婦やカップルで手をつなぎながら3周すると、縁結び・夫婦円満・家内安全のご利益があるとされています。

観光客にも人気で、カップルだけでなく、家族連れや友人同士でも3周して願掛けをしている姿が見られました。

高千穂神社 夫婦杉

鎮石(しずめいし)

鎮石」は、古くから「人々の悩みや世の中の乱れを鎮める力がある」と伝えられている霊石。そっと手を当てて祈ると、不思議と気持ちが落ち着き、すっと静けさが心に広がるような感覚になります。

高千穂神社 鎮石

神楽殿と高千穂の夜神楽

境内には立派な神楽殿があり、毎晩20時から「高千穂の夜神楽(よかぐら)」が上演されています(1人1,000円、約1時間)。
天岩戸開きの神話をもとにした舞や、天鈿女命の踊りなど、神楽の世界観に触れられる貴重な時間です。

高千穂神社 神楽殿

荒立神社と四皇子社(境内社)

境内には「荒立神社」「四皇子社」といった摂社も鎮座しています。神職の方の案内がなくとも、掲示板に丁寧な説明があり、神話好きにはたまらない場所です。時間に余裕があれば、こちらも忘れずに参拝したいですね。

荒立神社、四皇子社

高千穂神社の基本情報

高千穂神社

住所: 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井1037

TEL:0982-72-24

駐車場:無料あり(100台程度)

公式X:高千穂神社(@takachihojinja)さん / X

観光サイト:高千穂神社 | 観る | 高千穂町観光協会【公式】 宮崎県 高千穂の観光・宿泊・イベント情報

槵觸神社(くしふるじんじゃ)|天孫降臨の神山に鎮座する静寂の社

高千穂神社を参拝した後、次に向かったのは**「槵觸神社(くしふるじんじゃ)」**です。読み方が難しいのですが、「くしふる」と読みます。地名やナビにも出てこない場合があるので注意が必要です。

槵觸神社とは?|天孫降臨ゆかりの「神々が降り立った峯」を祀る社

槵觸神社(くしふるじんじゃ)は、宮崎県高千穂町にある由緒ある神社で、「天孫降臨の舞台」として知られる槵觸峯(くしふるのみね)に由来します。

「槵觸(くしふる)」という地名は、「神霊が降臨する山(=霊山)」という意味を持つとされており、天照大神の孫・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が高天原から地上に降りた場所と伝えられています。つまり、ここは日本神話の起点ともいえる“聖地”なのです。

高千穂町内には「天孫降臨地」とされる場所が複数あり、霧島神宮のある高千穂峰(霧島連山)との「二説」が存在しますが、ここ槵觸神社の周辺は、天孫降臨の神話を地元に深く根付かせてきた土地として、古くから大切に守られてきました。

現在の社殿は江戸時代に再建されたもので、境内は静寂そのもの。杉木立に包まれた参道や鋼製の鳥居、本殿のたたずまいは、まさに“神が降り立った山”の神秘を感じさせてくれます。

槵觸神社の御祭神

  • 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
     天照大神の孫で、天孫降臨を果たした神。日本の皇室の祖先神とされる存在で、この地に降り立ったと伝えられています。
  • 天児屋根命(あめのこやねのみこと)
     祝詞を司る神。天岩戸神話で神々の代表として祈りを捧げたとされ、言霊や祭祀の神として信仰されています。
  • 天太玉命(あめのふとだまのみこと)
     神事を取り仕切る神。天児屋根命とともに天岩戸神話に登場し、祭具の管理など祭祀の実務面を担った存在です。
  • 経津主命(ふつぬしのみこと)
     国譲り神話に登場する神。戦いと交渉を司る剣の神であり、出雲の大国主命と対峙しました。
  • 武甕槌命(たけみかづちのみこと)
     雷神であり、経津主命とともに地上へ降り立ち、国土平定に尽力した武勇の神。鹿島神宮の主祭神としても知られます。

アクセス|槵觸神社への行き方と駐車場情報

槵觸神社は高千穂神社から車で約5分、距離にして約1.5kmほどの場所にあります。徒歩でも移動可能ですが、坂道があるため車での移動がおすすめです。

ナビ検索の際は、住所「宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井713」で入力するとスムーズに案内されます。

駐車場情報

鳥居の前に参拝者用の無料駐車場(数台分)が完備されています。混雑することは少ない静かな神社ですが、念のため早めの訪問をおすすめします。

境内の雰囲気と見どころ|静けさと神聖さに包まれる山の神域

高千穂神社から車で数分、街なかの喧騒を抜けて山道に入ると、杉木立に囲まれた小さな神域が姿を現します。槵觸神社の境内は、観光地らしい賑わいはなく、むしろ“神様と一対一で向き合える”ような、静かな空気が流れていました。

鋼製の鳥居と杉林の参道

境内入口には、立派な鋼製の鳥居が立っています。金属製の鳥居はやや無機質にも見えますが、年月を経て鈍く光る質感が、この土地の神聖さを逆に引き立てているようにも感じられました

槵觸神社鳥居

鳥居をくぐると、長くやや急な階段の坂道が続く参道へ。道の両側は原生林のような鬱蒼とした木々に囲まれていて、まるで森そのものが神域になっているかのよう。少し歩くと社務所と手水舎が見えてきます。

槵觸神社

観光客の声や車の音は一切聞こえず、風の音と鳥のさえずり、足音だけが響く静寂の世界が広がっていました。足を踏みしめるたびに、少しずつ俗世から離れていくような、そんな神秘的な感覚に包まれます。

槵觸神社

境内に残る土俵のような円形スペース

境内の一角には、土俵のような丸い形をしたスペースがありました。案内板などはありませんでしたが、おそらく奉納相撲や地域の神事に使われてきた場所かと思われます。

こうした素朴な形で、地域と神社のつながりが残されていることにも温かみを感じます。

途中には土俵がありました

槵觸神社

静かにたたずむ社殿

参道を上りきると、正面に社殿が姿を現します。全体的に装飾は控えめで、自然の中に溶け込むような素朴さと落ち着きが感じられました。

高千穂神社も、同じように木の風合いを活かした静かな佇まいで、過剰な装飾はありません。どちらも派手さではなく、神話の舞台にふさわしい“静けさと重み”を大切にしている神社だと実感しました。

槵觸神社

四皇子峰・高天原遥拝所には神様に導かれず辿り着けませんでした

槵觸神社のすぐ近くには、「四皇子峰(しおうじのみね)」や「高天原遥拝所(たかまがはらようはいじょ)」という、神話の聖地として知られる場所があります。

今回は訪れることを試みましたが、神様の導きがなかったのか、不思議と辿り着くことができませんでした

こうした場所は、神様の御意志やタイミングに委ねられているのかもしれません。次回また訪れる際には、きっと道が開かれるのを期待しています。

槵觸神社の基本情報

槵觸神社

住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井713

電話番号(高千穂町観光協会):0982-73-1213

高千穂町観光協会サイト:槵觸神社(くしふる) | 観る | 高千穂町観光協会【公式】 宮崎県 高千穂の観光・宿泊・イベント情報

まとめ|高千穂の神話世界を歩く。静けさとご神気に満ちた二社参り

ずぴーずぴー

高千穂峡の自然美を堪能したあとは、高千穂神社と槵觸神社という2つの神社を巡る神話の旅へ。どちらも賑やかな観光地の中心部から少し離れているのに、訪れるとそこに広がるのはまるで別世界のような、神聖で穏やかな空気でした。

まず訪れた高千穂神社は、1900年の歴史を持つ由緒ある社。縁結び・夫婦円満のご利益で知られ、本殿の力強い彫刻や樹齢800年の夫婦杉、そして夜の神楽奉納など、地域の信仰と神話がしっかりと息づいていることが伝わってきました。

そしてもう一社、槵觸神社は、天孫降臨の舞台「槵觸峯」の麓にひっそりと佇む小さな神社。華美な装飾は一切なく、ただそこに神様がいるだけというような、静謐で力強い空気に満ちていました。

四皇子峰や高天原遥拝所といった深い神話スポットにも惹かれましたが、今回は辿り着けず。神様に導かれたときにまた訪れよう、そんな気持ちにさせられた旅でした。

高千穂はただの観光地ではなく、神話と自然、そして祈りが調和した場所。日常を離れて心を整えたい方には、ぜひおすすめしたい場所です。

そしてこの後向かったのが、日本神話屈指の舞台である天岩戸神社と天安河原。物語はさらに深い神話の世界へと続いていきます。