天岩戸神社と天安河原へ|天照大神の神話を辿る静かな参拝時間|仙台⇒九州車旅!5日目

天岩戸神社と天安河原へ|天照大神の神話を辿る静かな参拝時間|仙台⇒九州車旅!5日目

ずぴーずぴー

高千穂神社と槵觸神社を巡ったあとの午後、高千穂の神話スポットとして外せない「天岩戸神社」と「天安河原」へ向かいました。
言わずと知れた天照大神の“岩戸隠れ”の舞台。神話の核心に触れられる場所として、日本人なら一度は訪れておきたい特別な場所です。
神職さんの案内で拝殿から天岩戸を拝し、静寂と神秘が溶け合う天安河原の洞窟へ──。今回はその体験を振り返ります。

前回までの経過はこちら!

天岩戸神社 西本宮へ|神職さんの案内で天照大神ゆかりの神域へ

槵觸神社を出発したのは15時30分ごろ。天岩戸神社では16時に神職さんの案内があると聞いていたので、それに間に合うよう急ぎ向かいました。
到着したのは15時45分ごろ。間に合って一安心です。

天岩戸神社とは?|“太陽神の戻る場所”、神話の核心に触れる特別なスポット

天岩戸神社は、日本神話における最も有名な物語「天岩戸開き」の舞台です。天照大神(あまてらすおおみかみ)が岩戸に隠れたことで世界が暗闇に包まれ、八百万の神々が集まって光を取り戻したとされる歴史的瞬間を象徴する場所です。

天岩戸神社西本宮と東本宮

  • 西本宮:天照大神の別名「大日霎尊(おおひるめのみこと)」を御祭神として祀り、神聖な岩戸(ご神体)を遥拝所から神職の案内で拝観できます 。
  • 東本宮:天照大神そのものを御祭神とし、岩戸から出てきた後に最初に鎮座した地とされています 。

いずれも、岩戸川をはさんで対岸に位置し、共に心静かに祈りを捧げることができます。

天岩戸神社西本宮

アクセス・駐車場情報

車でのアクセス

  • 日之影深角ICまたは延岡ICから車で約7分。高千穂バスセンターからは車で約13分 。
  • 西本宮前(P1〜P4)まで整備された駐車場があり、西本宮まで徒歩0〜15分程度 。

公共交通

JR延岡駅から宮崎交通バスで高千穂バスセンターへ(約90分)、岩戸行きバスに乗り換え16分 → 神社前下車、徒歩約5分 。

天岩戸神社 西宮見どころ|天照大神が隠れた「神話の聖地」

駐車場からすぐ!鳥居の前に立つ天照大神像

天岩戸神社の駐車場に車を停めると、すぐ目の前に神社の鳥居が現れます。
この鳥居は木で作られており、自然の中にしっくりと溶け込んだ佇まいが印象的。
派手さはありませんが、神域への入口としてふさわしい、静かな力強さを感じさせてくれます。

天岩戸神社西本宮鳥居

鳥居の手前には、ひっそりと立っている天照大神(あまてらすおおみかみ)像も。
やわらかく穏やかな表情で、訪れる人をやさしく迎えてくれるようでした。

天岩戸神社西本宮 天照皇大神

神話の中では、弟・スサノオノミコトの乱暴なふるまいに心を痛め、岩戸に隠れてしまった天照大神。
この像は、そんな太陽神の慈悲深さを感じさせる佇まいです。

神々の力を象徴する「手力男命」の像

境内にはもう一体、「岩戸を開けた神」として知られる手力男命(たぢからおのみこと)の像もあります。
力強く岩を引き剥がす姿が印象的で、神話の壮大な場面を想像させてくれます。

天岩戸神社西本宮 手力男命戸取像

素朴な拝殿と「岩戸」を遥拝できる神聖な体験

境内の奥へ進むと、木のぬくもりが感じられる拝殿があります。
装飾は少なめで、むしろその簡素さが神聖な雰囲気を引き立てていました。

天岩戸神社西本宮拝殿

天岩戸神社 西本宮の大きな特徴は、拝殿のさらに奥――
天照大神が隠れたとされる“天岩戸”そのものを御神体としていることです。

天岩戸は神域にあり、神職の案内付きでしか拝むことができません
案内は1日に16回しており、休憩所に集合です。私も16時からの回に参加することができました。
(※天岩戸の写真撮影は不可です)

神職さんの丁寧な解説を聞きながら進む神域の空気は、どこか背筋が伸びるような、
でも穏やかで落ち着くような、不思議な感覚に包まれていました。

天岩戸神社西本宮
天岩戸神社西本宮

「招霊の木」も見逃せないポイント

境内にはもうひとつの見どころ、「招霊(おがたま)の木」もあります。
この木の枝を使って、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で舞を奉納し、
天照大神の心を動かした――そんな神話の一場面に思いを馳せながら、ゆっくり手を合わせました。

天岩戸神社東宮に「天鈿女命」の像があります

天岩戸神社西本宮
天岩戸神社西本宮神楽殿

天岩戸神社 西本宮の基本情報

天岩戸神社 西本宮

住所:〒882-1621 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073−1

電話番号:0982-74-8239

社務所対応時間:8:30~17:00

天岩戸遥拝時間:9:00~16:40最終(30分おき)

駐車場:有料あり

公式サイト:【公式】天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)|天岩戸神話|宮崎県|高千穂町

神々が集った“神話の会議場”へ──幻想的な「天安河原」へ足を運ぶ

天岩戸神社 西本宮の参拝を終えたあとは、徒歩で**天安河原(あまのやすかわら)**へ向かいました。

天安河原(あまのやすかわら)とは?

天安河原(あまのやすかわら)**は、宮崎県高千穂町にある神聖な洞窟とその周辺の河原で、
日本神話「天岩戸開き」の舞台のひとつとして広く知られています。

天照大神(あまてらすおおみかみ)が弟・須佐之男命の乱暴なふるまいにより「天岩戸」に隠れてしまい、
世界が暗闇に包まれてしまった――。
そのとき、困り果てた八百万(やおよろず)の神々が集まり、どうすれば天照大神を外に出せるか相談した場所が、この天安河原だと伝えられています。

この場所には、思兼神(おもいかねのかみ)が主祭神として祀られています。
思兼神は「思考・知恵の神」として知られ、神々の相談ごとや計画を司る重要な神様です。

また、ここには多数の八百万の神々(やおよろずのかみ)の霊も宿り、神々の会議が行われた聖地として崇められています。

現在、洞窟内には「天安河原宮(あまのやすかわらぐう)」という小さな社があり、
訪れる人々の願いが込められた無数の石が積み上げられています。

自然の中に溶け込んだその神秘的な佇まいは、神話好きはもちろん、心を落ち着けたい方にもおすすめのパワースポットです。

天安河原の見どころ|自然と神話が交差する幻想的な空間

清流と森が織りなす、神秘的な参道

天岩戸神社 西本宮から天安河原までは、片道10〜15分ほどの遊歩道を歩いて向かいます。
小川に沿って整備された道は、木々に囲まれ、鳥のさえずりや川のせせらぎが心地よい“癒しの空間”。

途中には、神聖な雰囲気を漂わせる橋や、苔むした岩、清らかな湧き水もあり、
まるで森そのものが神域であるかのような静けさと美しさがあります。

歩くだけでも自然のパワーを感じられる、とても素敵な道のりでした。

天野安河原
天野安河原

洞窟内にたたずむ「天安河原宮」

天安河原の最大の見どころは、なんといっても洞窟内に鎮座する「天安河原宮」です。
断崖に穿たれた洞窟の奥に、静かに神殿が建てられており、
八百万の神々が集った場所として、いまなお信仰を集めています。

洞窟の中は薄暗く、ひんやりとした空気に包まれていて、まるで時が止まったかのような感覚。
神話の場面に自分が入り込んだような、不思議な感動が押し寄せてきました。

天野安河原
天野安河原

願いが託された「無数の石積み」

安河原を訪れた人々が、願い事を込めて小石を積んでいく「石積み」も大きな見どころのひとつ。
洞窟の中はもちろん、周囲の河原や岩肌にまで無数の石が積み上げられており、
その様子はまさに圧巻です。

一つひとつの石には、それぞれの祈りや想いが込められているのだと思うと、
とても神聖な空気を感じました。

ちなみに、願いを叶えるには「3つの石を人に見られずに積み上げると良い」という言い伝えもあるそうです。

天野安河原
天野安河原

あまてらすの隠れカフェでひと休み

帰り道には「あまてらすの隠れカフェ」というかわいらしい名前のカフェがあり、
つい惹かれて立ち寄り、ソフトクリームでクールダウン。
神聖な空気のなかで食べるソフトは、なんだか特別な味がした気がします。

あまてらすの隠れカフェ
あまてらすの隠れカフェ ソフトクリーム
天野安河原

住所:〒882-1621 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸

電話番号(天岩戸神社):0982-74-8239

高千穂町観光協会サイト:天安河原(あまのやすかわら) | 観る | 高千穂町観光協会【公式】 宮崎県 高千穂の観光・宿泊・イベント情報

まとめ

ずぴーずぴー

天岩戸神社と天安河原は、日本神話「天岩戸開き」の舞台として知られる神聖なスポットです。天岩戸神社は、天照大神が隠れたとされる岩戸の場所に建てられており、厳かな雰囲気の中、神職の案内を通じて神話の世界を感じることができます。自然に囲まれた境内には、天鈿女命が踊ったと伝えられる御神木もあり、神聖な空気に包まれています。

天岩戸神社から徒歩で10〜15分のところにある天安河原は、天照大神が岩戸に隠れたことで世界が暗闇に包まれた際、八百万の神々が集まり相談した洞窟です。ここには知恵の神・思兼神が主祭神として祀られ、洞窟内には願いを込めて積まれた無数の石が並びます。神話の世界と自然の力が融合した特別な空間は、多くの人に癒しとパワーを与えています。

歴史や伝説に興味のある方はもちろん、静かに心を整えたい方にもおすすめの場所であり、高千穂を訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。

そして、高千穂での観光を終え、我々は今回の旅行のメインでもある「阿蘇」を目指しました!