はじめに
皆さんこんにちはずぴーです。
仙台市青葉区・北山にある【輪王寺(りんのうじ)】に行きました。
曹洞宗の禅寺として600年以上の歴史をもち、四季折々に美しい庭園や、十三仏が並ぶ静寂な空間、さらには坐禅・写経といった体験まで楽しめる、知る人ぞ知る癒しのスポットです。
この記事では、輪王寺のアクセス方法や見どころ、庭園の魅力を写真とともにわかりやすくご紹介します。
「仙台市内で落ち着いた時間を過ごしたい」
「お寺巡りや庭園が好き」
「心を整える場所を探している」
そんな方にぴったりの内容になっています。
ぜひ最後までお読みいただき、次のおでかけ先の参考にしてください
輪王寺とは?
輪王寺は曹洞宗のお寺で、山号は金剛寳(宝)山です。
輪王寺のはじまりは、なんと室町時代まで遡ります。
創建は嘉吉元年(1441年)、伊達氏11代・伊達持宗によって福島・梁川に開かれたのがはじまり。その後、初代仙台藩主・伊達政宗の命によって現在の北山に移築されたのが、今の輪王寺です。
時代の流れとともに建物は火災などで一度失われましたが、大正時代に復興され、現在は曹洞宗の禅寺として、静かにその姿を守り続けています。
アクセス方法
住所は仙台市青葉区北山1丁目14-1。
駐車場は第一、第二駐車場があります。
駐車場にはレンタサイクルも設置されていました。




電車の場合はJR仙山線「北山駅」から徒歩で20分ほどかかります。坂道なので注意です。
バスの場合は仙台市営バスで「輪王寺前」で下車すると目の前に輪王寺があります。

山門
入口には境内の案内図がありました。
なんと志賀潔のお墓もあるんですね!


入口からすぐ見えるのが山門です。

この山門は元禄4年(1691年)に仙台藩四代藩主の伊達綱村により整備され、明治9年(1876年)の北山大火で本堂などが燃えた中唯一残った遺構と言われています。
奥に見えるまっすぐな参道とそれを囲む新緑が訪れる人々を静かに出迎えます。
門には左右に仁王像が立っており、入る者の邪気を払ってくれる気がします。


十三仏
山門を通るとまずあったのが「お釈迦様の足」です。陰で見づらいですが、かなり大きな足跡がありました。
元々は仏像ではなく仏足石を信仰対象としていたとのことです。


そして、参道に並んでいたのは13の仏様です。
十三仏とは?
十三仏は、故人の命日ごとに現れるとされる仏や菩薩で、主に初七日から三十三回忌までの法要の本尊として信仰されています。
仏教では、亡くなった後も故人の魂は裁きを受け、成仏の道をたどるとされます。
その魂を導き、支えてくれるのがこの十三の仏たちであり、遺された人々がその過程で祈りを捧げる対象でもあります。

不動明王(初七日)

釈迦如来(二七日)

文殊菩薩(三七日)

普賢菩薩(四七日)

地蔵菩薩(五七日)

弥勒菩薩(六七日)

薬師如来(七七日/四十九日)

観音菩薩(百か日)

勢至菩薩(一周忌)

阿弥陀如来(三回忌)

阿閦如来(七回忌)

大日如来(十三回忌)

虚空蔵菩薩(三十三回忌)

仏さまに拝むたびに心が穏やかになっていく感じがします。
普段宗教なんて気にしたことがないのに、神社やお寺に行ってしまうのは何でなんでしょうかね笑
途中からは緩やかな階段になっていました。

階段の道中には鳥居と社と

永大供養塔がありました。

ここら辺の木々は北山トンネルの工事を機に植樹活動が始まり、ここ20年で新たな森が形成されています。

境内
階段を上ると左にはお地蔵様、右には鐘が見えます。
大みそかは除夜の鐘を鳴らすそうです。


本堂
そして正面に本堂があります。
第一駐車場からだと参道を通らず、直接本堂に行くことができます。
本堂は明治9年(1876)焼失しましたが、大正4年(1915年)に福定無外和尚により再建されました。
華美さはないが、厳かで禅を感じられるお堂です。
右には樹齢120年ほどの大王松が立っています。



平和観音立像
境内には平和観音立像が静かに立っています。
輪王寺の観音立像は、やさしく穏やかな表情が印象的です。
手を合わせると、自分自身の苦しみや迷いも、静かに受け止めてくれるような包容力を感じさせます。
周囲の木々や石仏とともに、その空間全体がまるでひとつの「祈りの場」となっており心を整えるために訪れる場所としての魅力が感じられます。

ロバ
輪王寺の敷地内には、なんとロバが飼育されています!
名前は「りんりん」と「じんじん」どちらもメスで二頭は親子です。
お父さんが「のんのん」ですが、亡くなったそうです。


庭園
入園時間、料金
庭園入口は本堂向かって右手にあります。
入園時間は8時から17時(最終入園16時30分)です。
料金は300円(小学生未満無料)です、

バーのところに300円を入れて進むと入ることができます。

池泉回遊式庭園
庭園には池を中心に廻って楽しむ回遊式の日本庭園です。
行ったのは6月上旬で新緑がまばゆいほどに映えていました。
石畳の小道を歩くと、苔むした岩や手入れの行き届いた植栽が目に優しく、聞こえてくるのは鳥のさえずりと風の音のみ。都市部の喧騒を忘れ、自然の中に身を置いて心を整えるにはぴったりの場所です。

蓮の花が咲いていました。



茶室もあり、枯山水がありました。立ち止まって眺めていると、日常の慌ただしさが遠のき、禅の精神が息づく静寂の世界に引き込まれていきます。

池にはコイが泳いでいました。


この五重塔は、昭和15年(1940年)に自然石を使用し建立されました。
戦死者慰霊のため般若心経2,600巻が埋蔵されています。

庭園には特徴的な灯篭がありました。
龍の上に灯篭が配置されていました。
どういう意味があるのでしょうか?


三重塔
三重塔は、昭和56年(1981)開山五百回大遠忌を記念し建立されて、割と新しい塔です。
仙台市指定有形文化財 釈迦如来坐像をお祀りしています。
毎月1日、15日に御開帳され拝むことができます。

古刹の風景に違和感なく溶け込み、堂々たる存在感を放っています。近くまで足を運ぶと、彫刻や組木の繊細な意匠が目を楽しませてくれ、建築としての見応えも十分です。
風が木々を揺らす音だけが響く静かな時間。
高くそびえる塔を見上げていると、日常の喧騒からふっと離れられるような感覚になりました。
輪王寺を訪れたら、ぜひこの三重塔のもとで、立ち止まり、深呼吸してみてください。


蘭庭堂
三重塔から少し離れた静かな一角には、こぢんまりとした蘭庭堂(らんていどう)が佇んでいます。
これは伊達家9代の伊達政宗(有名な伊達政宗は17代)の正室である蘭庭明玉禅尼の願いとして輪王寺が建立され、それにちなんで建てられています。
周囲を囲む木々のざわめきや、苔に覆われた静かな空間は、どこか神聖な雰囲気が漂っており、思わず足を止めて静かに手を合わせたくなる場所です。

まとめー静寂と文化が息づく仙台・輪王寺の魅力
仙台市青葉区北山に佇む輪王寺は、静かな時間と深い精神性、そして自然美と文化が調和する特別な空間でした。
荘厳な山門をくぐれば、十三仏が穏やかに迎えてくれ、本堂では観音立像がやさしいまなざしで私たちを見守っています。
庭園では、三重塔や蘭庭堂が新緑と光に包まれ、枯山水の静けさや、龍の上に灯籠が置かれた意匠からは、自然と仏教思想の深いつながりを感じられました。
輪王寺では坐禅や写経などの体験会も行われており、観るだけでなく、仏教の教えや禅の世界に触れることも可能です。
仙台の市街地からアクセスも良好で、ふとした週末にでも足を運べる距離に心を整え、立ち止まることの大切さを思い出させてくれる場所。
ぜひ皆さんも、輪王寺の静謐な空間で、自分自身と向き合うひとときを過ごしてみてください。
基本情報
住所:〒981-0931 宮城県仙台市青葉区北山1丁目14−1
電話番号:022-234-5327
駐車場:無料あり
庭園入園時間:入園時間は8時から17時(最終入園16時30分)
料金:300円(小学生未満無料)
支払方法:現金
公式サイト:曹洞宗金剛宝山 輪王寺